ストレスによる食欲不振と便秘

2021.9.15

「数ヶ月前から食欲がない、食事量が減った。食べると胃がもたれる。便秘(2〜3日に1回の排便)、お腹が張る」と、お悩みのお客様についてご紹介します(20代女性)

食欲が減り始めた時期は仕事が忙しく、精神的・肉体的なストレスがかかっていたそうです。

 

働くって本当に大変ですよねー。私も20代の頃は会社の相談役から「髪を振り乱して仕事ばかりしないで、恋でもして人生を楽しみなさい」と言われたことを思い出しました(めちゃ忙しかった頃)え?余計なお世話?そうねー、でもなぜか今になってこの人の言葉を思い出してしまった。

仕事を頑張るってとても素敵なことだけど、知らないうちに負荷が大きくなってしまっていることがあると思います。

 

この方の場合、現在は仕事も落ち着いてきてストレスは減ってきているけど、お腹の状態が治らないとお悩みでした。

人の体はストレスを受けると自律神経が興奮状態になります。一種の戦闘モード、スイッチオン。サバンナでライオンに遭遇したシマウマみたいなものです。ノンキに草食べてる余裕はなくなりますよね。

その場で逃げ切れたらいいけど、ずっとライオンがいるようは状況に置かれたら自律神経は完全におかしくなってしまします。

 

そもそも自律神経は体が上手く働くように調節をしている場所で胃腸の働きも調節してくれます。なのでその調節が上手くいかないと便秘or下痢、胃もたれ、胃痛、ゲップ、オナラなどの不調になります。

中医学ではこの自律神経を「肝(かん)」と呼び、このような時には肝をのびのびリラックスモードにしてあげることが大切なんです✨

本人が困っているのは胃腸の症状だけど、根本の原因になっている肝を整えれば胃腸の状態も勝手によくなるわけです💡

 

ということで。今回は肝を整えて胃腸に及んでいる不調を解消する漢方薬をメインで服用してもらいました。1ヶ月後には毎日お通じが来るようになり食欲が戻って1日3食美味しく食べられるようになりました。胃もたれ・お腹の張り等の付随症状も改善していきました。

「こんなに直ぐ良くなるなんて!?」と驚いていましたがストレス状態が以前より減っていること、漢方薬をきちんと服用して頂いたこと、生活・食養生のご提案を実践して下さったことが揃った結果なので、単純に漢方薬だけのおかげではありません。半分はご本人の努力が報われた結果ですᐠ( ᐛ )ᐟ

仕事は定期的に忙しくなりストレスフルになるそうなので、現在は新たなストレスに直面してもしなやかに受け流せる体作りをお手伝いさせてもらっています。

成城漢方たまり 谷澤瑛美