冷たい風でくしゃみは「風邪」のしわざかも
冷たい風に当たったあと、急に頭が痛くなったり、のどがイガイガしたり。ゾクッとして、くしゃみや鼻水が止まらない…そんな不調の入り口になっているのが、六淫のひとつ「風邪(ふうじゃ)」です。
自然界の風は軽くてすばやく吹き抜け、あちこちを揺らします。中医学では体に起きる不調も同じような性質を持つとき「風邪が入った」と考えます。風は春に多く吹くので、風邪による不調も春に多くなります。ただ、風は一年中吹いているため、どの季節にも影響を受けやすくなるんですよね。風邪はおもに体の表面(皮膚や毛穴)から体に入ってきます。
風邪には4つの特徴があります。
1つめは体の上の方・表面をねらうこと。風は軽く、上へ外へと広がる性質を持っています。そのため頭や顔、のど、皮膚、背中などに不調が出やすいのです。頭痛、鼻づまりや鼻水、のどの痒みや咳はその代表です。また、毛穴を開いてしまうので、汗が出たり風に当たるとゾクッとしたりします。
2つめは風があちこち吹き回るように、痛む場所があちこち移動したり、症状が急に出たり消えたりすること。関節の痛みが日によって違う場所に出る、じんましんが出たり引いたりする、といった不調がこのタイプです。
3つめは、枝が風に揺れるように、体のふるえやけいれんなど、勝手に動いてしまう症状を起こす性質があります。
4つめは寒・湿・燥・熱といったほかの邪を引き連れて体に侵入しやすいこと。「風寒(ふうかん)」「風熱(ふうねつ)」「風湿(ふうしつ)」のように、多くの不調が風から始まるため、六淫の筆頭とされているのです。
風はほかの邪の「運び屋」でもあります。だからこそ風を防ぐことは、多くの不調を防ぐことにつながります。風の強い日や季節の変わり目は、首元をストールで守るなど風に当たりすぎないように気をつけてくださいね。
成城漢方たまり・谷澤瑛美