血(けつ)のお話
2021.11.26
中国には「女性の体は血でできている」という言葉があります。
”女性の体はたっぷりとした血があってこそ健康ですよ”という意味なのですが、じゃあそもそも血(けつ)とは何なのでしょうか。
「血液」は皆さんよくご存知の通りですが、中医学の「血(けつ)」は西洋医学の「血液」とは少し異なり、より広い意味を持っています。
中医学では「血」が体で果たしている役割としては主に2つあります。
①体を滋養して潤いや栄養を与える②精神活動を支える
①は想像しやすいかもしれないですね。血は全身の血管を通って細胞に行き渡り酸素や栄養を運んでくれるので、いわば全身を養う栄養源です。血が足りないと体の五臓六腑はもちろん、全ての細胞に栄養が行き渡らず働きが低下してしまいます。
②の概念は馴染みのないものかもしれません。簡単に言うと血は心を安定させてくれる働きがあります。例えば生理の時は普段よりも精神的に弱くなったり、クヨクヨしやすいといった症状が起きやすいのも生理に伴い血を失っているからなのです。
血が女性にとって特に大切だよという考えは、女性は月経や出産で血を失いやすいので、血不足になりやすいことを踏まえての考えとも言えます。そのため普段から血を補う養生をして、体を血不足から守ることが大切ですよ。
現代人は忙しく睡眠時間が短い人も多いので、まずは十分な睡眠をとることがが大切です✨できれば23時までに眠りにつくと血の生成が助けられます。遅くとも日付が変わる前に眠ると良いでしょう。
成城漢方たまり 谷澤瑛美