夏になると調子が悪い
2023.7.3
近年の夏は暑さが厳しいですよね。「毎年夏が辛くて、、、」というお声は多いものです。
中医学において、夏は万物が成長し、エネルギーが最も旺盛になる季節です。五臓では「心(しん)」と深い関わりがあり、心臓が血液を送り出すポンプの役割を果たすだけでなく、精神活動や意識も司ると考えられています。
夏特有の不調の大きな原因は、大量の汗とともに「気(エネルギー)」と「津液(体液)」が失われることにあります。これにより、激しい疲労感や夏バテ、のぼせ、イライラといった症状が現れやすくなります。また、冷房の効かせすぎによる「冷房病」や、冷たい飲食物の摂りすぎで消化器である「脾胃(ひい)」を痛めてしまうケースも少なくありません。
夏を健やかに過ごすための養生は…
- 食養生:ポイントは熱を逃がし、潤いを補うこと。 体内の余分な熱を冷ます食材として、緑豆、キュウリ、トマト、ゴーヤ、ナスなどが効果的です。特にスイカは「天然の白虎湯(びゃっことう)※熱中症などに使う漢方薬」と呼ばれるように、熱を冷まして喉の渇きを癒やすのに最適です。ただし、冷たいものの摂りすぎは胃腸の機能を低下させ、食欲不振や下痢の原因となるため、生姜や紫蘇などの温める食材を薬味として取り入れ、お腹を冷やさない工夫をしましょう。
- 生活養生:冷房との上手な付き合い方が大切です。設定温度は27〜28℃を目安にし、なるべく外気温との差が5℃以上にならないように調整するといいです。足元は冷えやすいものなので、長く冷房の効いた空間にいる場合は薄手の靴下と活用するのもおすすめです。
- 入浴のすすめ:夏でもシャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯にゆっくり浸かる習慣をもちましょう。血行が良くなることで、冷房による冷えの解消やストレスの緩和、自律神経の安定に繋がります。
夏は「潤い」と「気(エネルギー)」を消耗しやすい時期です。自然のリズムに合わせ、外側は涼しく保ちつつ、内側の「気」と「胃腸」をいたわる生活を心がけると夏を乗り越えやすくなります。漢方薬では麦味参や清暑益気湯など失った潤いとエネルギーを補給するものをおすすめすることが多いです。
成城漢方たまり 谷澤瑛美