津液(しんえき)ってなに?
目や口、肌が乾きやすい。反対に、むくみやすくて体が重だるい。一見正反対のこの2つの不調、じつはどちらも中医学でいう「津液(しんえき)」と関わっています。
津液は、体の中にあるすべての正常な水分のことです。涙、つば、鼻水、汗、尿も津液の仲間です。
津液は、じつは2種類に分けられます。「津(しん)」は、さらさらして流れやすい水分。肌や目、口などの表面をうるおします。「液(えき)」は、とろりとした水分。関節や内臓、脳などの奥深くをうるおして養います。どちらも食べ物から生まれ、おたがいに変わり合えるので、ふだんはまとめて「津液」と呼びます。
津液は、いくつもの臓腑の協力のもとで全身をめぐります。まず、脾が飲食物から水分をとり出し、肺へ持ち上げます。次に肺がその水分を全身に広げ、下へと送ります。肺は高いところにあるので「水の上源(じょうげん)」と呼ばれ、シャワーのように全身に散布していきます。そのあとは、腎がまだ使える水分を再びめぐらせ、いらなくなった水分を尿にします。
このような流れのどこかがうまくいかないと、2種類の不調が出てきます。ひとつは津液が足りなくなって乾燥する状態。もうひとつは津液がうまくめぐらず、体の中にたまってしまう状態です。たまった水分は、むくみや「痰(たん)」などの原因になります。
津液の大切な働きは、体をうるおして養うこと。そして血のもとになること、気を運ぶこと、汗で体温を整えることです。気は津液に乗って体をめぐっています。そのため、汗を大量にかくと津液と一緒に気まで失われてしまいます。汗をたくさんかいた後にぐったり疲れた経験がある人もいるのでないでしょうか。
乾燥とむくみ、どちらも津液からのサイン。汗のかきすぎに気をつけて、津液をいたわってあげてくださいね。
成城漢方たまり・谷澤瑛美