水(津液)のお話
さて、これまで体の大切な構成要素「気、血」のお話しをしましたが、「気血水」最後の1個「水」のお話しをしていませんでした。私たちの体は60%以上は水分で占められています。体にとって水は不可欠なものであることは疑いようもないですね!水は水でも侮るなかれ。体の水はすごい働きをしてくれているのですー、今日はそのご紹介をします✨
中医学で正しくは「津液:しんえき」と呼ぶこの水。細胞内の水、消化液、汗、体液、血漿などは全てこの津液です。サラサラで栄養に満ちて体を滋養することのできる水なので、肌や粘膜を潤したり、関節や骨髄を養う、血液濃度を調節する働きなどをしています!
ところが人は簡単に津液を消耗します。カゼで発熱して唇がカパカパになる、秋冬に乾燥して肌や粘膜が乾燥する、夏場に汗をかいた時の脱水などを想像するとわかりやすいですね。
津液は「正常な働きをする水」ですが、体には要らない水も存在します。ドロドロ・ネバネバになった水、余分な湿気、停滞して溜まった水などは痰、湿、飲などと呼ばれ好ましくない水分(病理産物)です。なんでしょうね、、、なんか汚い水と思ってもらうと分かりやすいかと!
体の不調は正常な水が足りなくなっても生じますが、水の流れが停滞、余分な水が溜まっている状態などでも生じます。乾燥、浮腫み、痰が増える、体がだる重い、食欲不振、めまいなど様々な不調の引き金になります。え?そんなことまで!?という症状も多いですよ。近年増えている気象病(低気圧や台風の日に目眩、頭痛、食欲不振、体が重い、眠いなど)も水巡りの悪さが関係していることが多いですよ!
また最近は「2リットル神話」のように”水を1日2L飲むと健康にいい”という考えが広まり、必要以上に水分を摂取してる人も多いです。水分を多量に飲むことで胃腸が弱り水分代謝が悪くなって不調が生じる。こんなケースもとても多いですよ!
体を常に綺麗で栄養分のしっかりした水で満たし、余分な水は排除することが私たちの健康にはとても大切✨綺麗な水がサラサラ巡る体作りをしていきましょうーᐠ( ᐛ )ᐟ
成城漢方たまり 谷澤瑛美