秋冬に気分が落ち込む

2023.10.27

「毎年寒くなると気分が落ち込む」とお悩みのお客さま(50代女性)

冬季うつといえば想像しやすいかもしれませんね。人は冬になると体温維持のためにエネルギーを消耗しやすいので、疲れやすく気持ちが沈みがちになります。これは体を暖かく活動的に保ち、精神的な元気をつけるエネルギー(陽気)が足りなくなるせいなんです。気温が低くなり、日照時間が短くなるにつれて負担がかかりやすいものです。この力は「腎(五臓のひとつ)」と関わりが深く、生まれながらに弱い人、加齢と共に弱ってきた人、出産や多忙などで弱っている人など様々です。腎の問題だけでなく、例えば胃腸の弱りによって腎が弱ってしまうこともあります。この方の場合も「体が冷えやすい、食欲が出ない、精神的にも元気が出ない」とのお話で「陽気」の不足と共に、胃腸の機能の弱りもありました。

本格的に寒くなる前から腎陽を補い胃腸を整える漢方薬、元気を補う漢方薬などを飲んで頂いたところ、食欲が戻って冷えにくくなり「今年の冬は寒くなってきても落ち込みが出てこない!」と喜んで頂きました。「冬は気乗りしなかった交友関係にも前向きになれ、お出かけが楽しいです」とニコニコお話されている姿が印象的でした。冬も元気に過ごしたいですね。

成城漢方たまり 谷澤瑛美