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秋に多い不調

2023.10.20

暑さがおさまってホッとひと息。「でも秋になると咳が出やすくて…」。それは季節変化に伴う不調かもしれません。

中医学では秋は「燥(そう)」、つまり乾燥が強まる時期と考えられています。この季節に最も密接に関わり、影響を受けやすいのが五臓の「肺(はい)」です。肺は呼吸機能を司るだけでなく、皮膚のバリア機能とも深い関係があります。

秋の不調として現れやすいのが、喉の渇き、空咳、鼻の乾燥、そして肌のカサつきです。肺は乾燥を非常に嫌う臓器であり、体内の潤いである「津液(しんえき)」が不足すると、呼吸器系のトラブルや、喘息・アトピー性皮膚炎といったアレルギー疾患が悪化しやすくなります。

秋を健やかに過ごすための養生のポイントは、「肺を潤し、呼吸器を鍛えること」です。

  1. 生活養生:最も手軽で有効な方法は「深呼吸」です。静かな場所でリラックスし、ゆっくりと深く息を吐き、吸うことを繰り返すことで、肺の機能を高めることができます。何かと忙しい毎日だと、無意識に呼吸が浅くなっていることも多いものです。ぜひ秋は意識して深呼吸をしましょう。
  2. 食養生:中医学では、秋には「白い食材」が肺を潤すとされています。レンコン、梨、白キクラゲ、白ゴマ、百合根などを積極的に食事に取り入れましょう。特に百合根は、肺を潤して咳を止める効果に加え、イライラやクヨクヨした気持ちを鎮める働きもあります。
  3. おすすめの飲み物 :乾燥が気になるときは、梨やレンコンのすりおろし汁にハチミツや牛乳を加えたドリンクが効果的です。また、暑さの残る秋の前半は緑茶も良いですが、秋の後半で冷えが気になるようになったら、ほうじ茶を選び、内側から温めながら潤す工夫をしましょう。

秋は冬に向けてエネルギーを蓄える準備の季節でもあります。自然のリズムに合わせて身体をしっかりと潤し、乾燥に負けない健やかな体づくりをして、乗り越えていきましょう。漢方薬では麦門冬湯や八仙丸など肺を潤す成分が入っているものをおすすめすることが多いです。

成城漢方たまり 谷澤瑛美