冬になると調子が悪い
2024.12.1
「冬になると、なんか力が湧かない。でも年末年始もあるし仕事も忙しくて…」こんな嘆きは毎年多いです。
中医学において、冬は「蔵(ぞう)」、つまりエネルギーを次の一年のために大切に蓄え、守る季節とされています。この時期に最も深く関わる五臓は「腎(じん)」です。腎は生命活動の源である「精(せい)」というエネルギーを蓄える役割を担っていますが、冬の厳しい寒さはこの腎を傷めやすく、体力の低下や冷えを招く原因となります。
冬の不調として代表的なのは、手足の激しい冷え、腰痛、疲れやすさ、そして免疫力の低下による風邪などです。これらを防ぐためには、エネルギーを外に漏らさず、内側から温める「補(ほ)」の養生が欠かせません。
冬を健やかに過ごすためのポイントは、「寒さから身を守り、エネルギーを補うこと」です。
- 生活養生:冬の寒さは体のバリア機能を弱めます。特に「背中」「おなか」「足」の三カ所は、冷えが入り込みやすい重要なポイントです。外出時はマフラーやカイロを活用し、家の中でも靴下や腹巻きを着用して、これらの部位を冷やさないように気をつけましょう。
- 食養生:冬は生命力を高める食材を積極的に摂りましょう。羊肉、牛肉、エビ、生姜、ニンニク、ニラ、黒キクラゲなどは体の根っこである腎を支えたり、エネルギーを補ったり温めたりする力を助けてくれます。クルミ、ゴマ、松の実など栄養価の高い種実類もおすすめです。
- おすすめの飲み物:冬は体を温める性質を持つ紅茶が最適です。そこに生姜や黒砂糖を加えると、さらに温める力が高まり、冷えによる不調の緩和に役立ちます。
冬は無理に動き回らず、自然界と同じように静かに過ごし、春に向けた活力を養う時期です。毎日の食事と防寒を意識して、健やかな冬を過ごしましょう。漢方薬では参馬補腎丸、八味地黄丸など腎を補うものをおすすめすることが多いです。
成城漢方たまり 谷澤瑛美