秋の不調と過ごし方

2021.9.15

秋は湿度が下がり空気が乾いてくるため、体も”乾燥”しやすい時季です。ケホケホした空咳が出る・いつもよりノドが渇く・口の中が乾燥する・ドライアイ・便がかたくなる・肌の乾燥などの不調が増えてくる。

中医学ではこのようは体に影響をもたらす乾燥した空気を『燥邪:そうじゃ』と呼びます。空気は鼻から入って、気管を通り、肺に達するのでノドが乾燥したり咳が出やすくなるのは想像しやすいかもしれないですね。でも実はそれだけじゃないんです。燥邪は体の潤いである津液(しんえき)を傷つけ、体内の乾燥も助長します。すると便が硬くなったり内側でも乾きの不調が出てくることがあります。特に大腸と肺は繋がってると中医学ては考えるので、秋口になると便秘やコロコロ便になる方は意外と多いものです。燥邪、あなどれないですね〜( ̄◇ ̄;)

秋の前半は「温燥(おんそう)」といって夏の暑さや湿気が残っていたり、夏の疲れを引きずったりして秋バテ(倦怠感、食欲不振など)も多い時期です。これに対して冬が近づく頃は涼燥(りょうそう)といい、寒さが増して湿度が下がる時期。乾燥のお悩みが増えてくるのは主に後半です。

このような変化が出てくるので、秋は体に潤いを与えたり乾燥から守る暮らしが大切になってきます。梨、れんこん、はちみつ、白ごま、白キクラゲなどは薬膳では体を潤す食材の代表例。ぜひ摂り入れて見ましょう。また、部屋に加湿器を設置する、濡れタオルを干すなども湿度保持の助けになります。反対に乾燥を促進する食べ物(辛いものなど)の摂りすぎにはお気をつけて。快適な秋を過ごしましょうᐠ( ᐛ )ᐟ

成城漢方たまり 谷澤瑛美