春の不調

2022.3.29

春は木々が芽吹き、気温が少しずつ高くなり、風が吹く。冬の間に土の中にじっとしていた虫達も地上に現れる。こんな風に自然界が動き始めます。私たち人間は自然の移ろいと共に暮らしているのでこの様な変化は体にも影響を及ぼします。

特に自律神経と関係の深い「肝(かん)」の不調が増える季節です。春かぜに揺られてゆらゆらするように、体のゆらぎ(不調)が発生するんですよ。例えば、頭痛、イライラ、ソワソワして落ち着かない、眠れない、めまい、耳鳴り、倦怠感、生理前の不調(PMS)、のぼせ・ほてり、胃腸のトラブル、食欲の暴走など。一見するとバラバラに見えるこれらの症状ですが、全て肝と関連が深いものです。

「急にあちこち調子が悪くなった!不安・・・」と感じる人でも話を聞いていると全部「肝のトラブル」ということも少なくないです。それを知るだけでも自分は沢山病気があると思っていたのに、そうじゃなかったんだ!と安心されることがよくありますᐠ( ᐛ )ᐟ

春風のように体の中でも風が吹いたり、熱が昇ったり、動きが出てきて、体もそれに対応しようとして大忙し。季節の変わり目は体も大変なので頑張ってくれています。しかも春は気温や気圧など気候の変化に加えて、年度末で忙しくなる、新生活がスタートするなど生活環境も変わりやすい。これはもう、自律神経が乱れてもしょうがない…そんなシーズンなんですよ。

だから、とにかく春は自律神経の負担を減らす生活スタイルがおすすめ!中医学の古典に書かれていることですが”肝をのびのびさせる”ことが春の養生。締め付けの少ないゆったりした服装で、髪の毛を解いて、気ままにブラブラと散歩する。心も身体もがんじがらめに締め付けられることが肝は大嫌いなんです!NO束縛プリーズ!!

他にも起床時間を一定にする、睡眠リズムを整える、寒暖差を調節しやすい服装で過ごす、辛いものなど体の熱を助長するものは控えるなど、自律神経の乱れが生じにくい生活を心がけて気持ちよく過ごしたいですね。

生活養生も大切ですが、変化の大きい春はそれだけだと対応が不十分なこともあります。そんな時は漢方薬も上手に活用してもらえたら幸いです。お困りの際はいつでもご相談くださいませ┏(ε:)و ̑̑ペコ

成城漢方たまり 谷澤瑛美